vol.6 訪問インタビュー
好奇心と居心地の良さを求めて
RENO13 APARTMENT入居中 知世さん × 湯川住み方研究所
今回お伺いしたフォトグラファー兼デザイナーで、イベントプランナーとしても活動する知世さんは、仕事もプライベートも とにかく好奇心旺盛で、自分がこれだ!面白そう!成長できそう!と思い立つと何でも挑戦し行動するという。若くして様々な業種に携わり経験してきた彼女は、閃いたアイデアや感性の赴くままに手がける写真は、躍動的でありつつ極めて優しい視点と気配りが随所に施されている。
そんな知世さんの自宅は、松山市柳井町商店街にある築20年ほど経たRENO13 APARTMENT。リノベーションされた13の部屋が集まったこのマンションで自宅兼事務所として窓際に作ったデスクスペースで仕事をこなす。
好きな仕事を掛け持ちでこなしながら遊びも全力。ハードな毎日を送っているとは思えないほど自然体で柔らかな物腰の彼女に、日々の暮らしについて聞いてみました。
Chapter1
日々の仕事と暮らしについて
湯川:最近お忙しそうですが、コロナ禍でのお仕事は順調ですか?
知世:おかげさまで今は撮影の依頼が多いですね。写真とデザインをワンストップで請け負っています。
湯川:これまでの経歴を拝見しましたが、色々ご経験されていますね。
知世:大阪でドッグトレーナーをしたり、仙台でイベント広告代理店でディレクターをしていました。また合間にカフェや自転車販売店、その他バイトも色々経験しました。
働いてみて勉強になるなと思えたら長く続けるし、そうでなければ辞めて次の仕事を探します。その時々で自分がやってみたいなと思えたら何でも挑戦してみるスタンスです。全力で遊んでたら仕事になってた感じです。
湯川:住まいに関してはどうですか?
知世:今までもこれからもそうですが、仕事や環境に合わせた住みかを見つけ、その時々の居心地がいい場所を見つけて移動します。自分の暮らしを自分でプロデュースしたいんです。ちなみに仙台では一年間会社に住んでいました(笑)
湯川:一年間も会社に住み込みとは!! そんな知世さんがここ「RENO13 APARTMENT」を住みかに選んだきっかけは?
知世:次は松山の街中に住んでみたいというのがあって、以前から柳井町商店街は通り道として土地勘があったし、リノベーションされたお洒落なマンションがあるのも何故か知っていました。なので引越し先を探していたらこのマンションに偶然空きがあったので案内されたその日のうちに決めました。
湯川:お部屋を拝見すると、とても素敵にコーディネートされていますね。
知世:落ち着いたインテリアが好きですね。お香を焚いてビートルズ流して。
湯川:DIYが得意なんですか?
知世:部屋にあるものは基本的に間取りに合わせて自分で作ります。奥行きを小さく作れば部屋も広く使えます。
そこのカメラを置いている棚は、最初はテレビボードを作っていたけど作っていくうちに大好きなカメラを常に眺められる棚も兼ねるよう変更しました。
湯川:オモシロイ!
知世:基本大きな家具が苦手で、退去時に売るにしても運び出すのが大変。棚はツーバイフォー専用のつっぱり出来る柱に木の板をはめているだけなので簡単に解体も出来るので移動も簡単。テーブルも木の板に足を付けているだけなので簡単にバラせます。
湯川:実は僕の物件はクローゼットや靴箱とか本来あるべき収納をわざと作らず、作っても最小限。代わりに余白スペースを用意しておきます。なぜかというと少々不便だと入居者自身が住みやすい方法を考え始めます。収納はどうしよう?ここのスペースに何か出来ないかな?って。そうやって工夫して住みやすい方法を考えて試行錯誤して出来上がった部屋は愛着が湧くと思うんです。
知世:確かに!そういう面倒くささが面白いですね。
湯川:そういえば、ある時知世さんが木材にニスを塗ってみたけど失敗しちゃって処分に困っているので捨ててもらえませんか?って(笑)。 あれとても嬉しくて、「あ!自分で工夫して色々やってる!」と思って(笑)。
知世:あの時は助かりました(笑)。
湯川:知世さんだけではなくて、先日は他の部屋の方からも大きな木製パレット処分してもらえませんか?って。しかも2つ(笑)。
知世:自家製ベッドを作ったんですかね?
湯川:そうなんです、自家製ベッド!自分で工夫してくれているのがとっても嬉しいし、色々聞いてくれたり頼ってくれるのも嬉しいですね。
知世:湯川さんの事務所が隣なので、もし何かあっても相談できるので安心でした。
湯川:商店街での暮らしはどうですか?
知世:すごく良いです。たまにするのが1Fの古書店で本を買って、隣のロダンさんでコーヒー飲みながら読書したり。お酒が飲みたくなったら向かいのchopestさんへ。酔っぱらってもすぐ帰れるし(笑)。遊びに来た友達からもめっちゃいいやん!全部まとまってるやん!って、みんなに羨ましがられます。
湯川:たまに酔っ払いが商店街で叫んでますよね(笑)。
知世:そうそう(笑)。最初は商店街沿いなのでうるさいかなって思ってたけど、それほどでもなかった。それよりも大街道・銀天街からも近くてとっても便利です。
Chapter2
将来は移住して自身の事業をやっていきたい
湯川:知世さんがこれからやってみたいことがあれば教えてください。
知世:内子町の小田へ移住して、住み込みで働きながらそこを拠点としてフォトグラファー・イベントプランナーとして街に関わりながら自身の事業をやっていきたいと思っています。
湯川:小田地区は何かゆかりがあるのですか?
知世:元々は小田にある どい書店に遊びに行っていたのですが、どい書店やその周辺には各地からクリエイティブな子たちが移住してて、その子たちと話しているうちに今の街中での生活とはまた違った暮らしができるのかな?新しい発見があるかな?自分の力が生かせるかな?といういつもの好奇心が芽生え始めて、そこから移住してみたいと思い始めました。
湯川:仕事も住まいも好奇心と居心地の良いところを求めて決断しているのがブレないですね。
暮らしと仕事にまつわるアイデアが満載の知世さん。こんなちょっとしたアイデアと行動力が日々の暮らしを楽しいものにしてくれるのかもしれませんね。知世さん素敵なお話を聞かせて頂きありがとうございました。
収録日 / 2021.1.9
写真 / TOMO creative 木村知世
水本誠時(フォトグラファー)
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TOMO creative 代表
木村知世
元ドッグトレーナーでペットフォトグラファー。
動物をコンセプトに、愛媛の保護犬猫の啓発活動も兼ねた写真展を開催中。
松山と内子町小田の2拠点生活中で、小田では月1で間借りBARを開催。
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湯川住み方研究所 代表
湯川一富
2005年に不動産賃貸業を松山で開始。2011年 自らゼロから企画し、今まで松山に無かったものを創りたいという思いから「住み方マニア新築プロジェクト」をスタート。2013年1月「みつけよう、自分らしい住み方」をコンセプトに、新しい住み方を提案する湯川住み方研究所を設立。2013年5月~柳井町商店街で「家ではなく、まちに住む」をコンセプトに、まちづくりに奮闘中。