毎日帰るのが嬉しくなる部屋

vol.4 訪問インタビュー

毎日帰るのが嬉しくなる部屋

TRIANGLE入居中Kさん × 湯川住み方研究所

湯川住み方研究所が企画した新築プロデュース第二弾として完成したトライアングル。
現在入居中のKさんにご協力いただき、なぜこの物件を選んでくださったのか、そして実際に住んでみた感想を良いことも悪いことも全部聞いてみたい!と、今回もお邪魔し、お気に入りのテーブルを囲んでお話を伺いました。

Chapter1

なんで賃貸って全部いっしょなの?
ずっと諦めていたんです。

– Kさんはどうやってトライアングルと巡り合ったのですか?

Kさん:以前から、ものすごーく探していたんだけど、全然思った物件がなくて諦めていたんです。ちょうど去年の年末は仕事もすっごくハードでげっそりして疲れたーと思いながら本屋へ行ったところ、不動産情報のフリーペーパーを見つけました。
どうせいいなと思う物件はないだろうと思いながらペラペラ見ていたら、これはなに???って目にとまったんです。写真ではなんか良さそうだけど間取りや中のイメージがよく分からなくて、ここはどうなってるの???と。とにかく一度見てみたいなと思いました。

湯川:お問合せ頂き、初めて事務所でお会いした時もそうおっしゃっていましたよね。Kさんの目にとまって嬉しかったです。

Kさん:トライアングルの前まで行ってみたら看板があって「住み方研究所???」なんか変わってて、なにこれ?面白そう!これってセンス的にいいかも?って思ったんです。
帰ってホームページを見たら、部屋の中の写真も沢山見れて、すごくキレイでオシャレで面白そう!新築なのに家賃も高くなくて、変わった間取りだけど狭くもなく。だけど完成内覧会も終わってるし年末だからもう埋まってるだろうな・・・と思いながら年始にお問合せフォームからメールしたんです。
するとまだ空きがあるとの事だったので、後日内覧させていただいたのですが、その時見てすぐに、住む事を考えていましたね。あとは私が使っているこの大きな机が入りさえすれば(笑)。

湯川:そうだったんですか?行動力と決断力が早くてスゴイ!

Chapter2

不利な変形地・狭小地を最大限に生かす。

Kさん:湯川さんは最初に「今回の新築企画は土地形状の不利な点をどう克服し活かすかを考えました。」と。
今の仕事をしていなかったら、狭小地とか三角地って言われてもピンとこなかったかもしれないけど、なるほどな―って今回納得しました。
不利な点を逆に活かすということが住んでみてよくわかりましたし、自分が住む建物の経緯というかウンチクが聞けて面白かった(笑)。

湯川:すごく便利な場所なのに、カタチが変だったり、小さすぎて資産価値が低いと判断されて放置されている土地はいっぱいあるんですよ。今、空地・空家問題が社会問題としてクローズアップされていますが、そんな不動産の活用方法の一案として活かしていけたらいいなって思ってます。

Kさん:世のため、人のためになる仕事ですよ。

Chapter3

ここ立地が最高なんです。
引越しするたびに暮らしがシンプルになってきた!

– 実際に住んでみていかがでしたか?

Kさん:ここの立地、すごく便利なんですよ!住んでみて分かったのですが、勤務先まで歩いてまっすぐ15分。車より歩けばどこだって早くて近い。駅も近くて、先日道後で会合があったとき、うまい具合に電車1本でスッと帰って来られて すごく近くて驚きました。なんてここ便利なのーって。
マルナカもスタバもあるし、ここの信号機も階段下りるといきなり横断歩道なのですぐ渡れるんですよ(笑)。友達にもここからならどこでも食べに行けるやん、って言われます。家が好きなのであんまり外食はしませんけどね。

– 住み心地はいかがですか?

湯川:作った自分が言うのもなんですが、他の賃貸物件に比べてちょっと住むのに工夫がいると思うんです。部屋の形が四角でなかったり、吹き抜けが多かったり、収納に工夫が必要だったり。
Kさんは収納上手なのかシンプルに住みこなしてるって感じがして嬉しいです。

Kさん:入居前に少し心配だったことと言えば音くらいかな。前に住んでいたところが鉄筋コンクリート造で全然音がしなかったんで。

湯川:鉄筋コンクリート造に比べると木造は遮音性能は劣ります。でも今回のお部屋は上下階を自分が使うメゾネット構造なので、他の住人からの上下からの音はまずない。左右からの音は部屋が全て三層構造なので、お隣さんは別の階にいることもあるので音はあまり気にならないと思うんです。

Kさん:この説明に深く納得したんですよね。確かに音が気になるっていうのは全然ないですね。
あと仕事柄、自宅に帰っても電卓打ったり本を読んだり勉強もするのですが、最初は照明が暗いかな?大丈夫かな?って思ったけど、そんなときはスタンドを使えばいいかな。

湯川:僕も最初は照明がこのスポットライト4つだけだと暗いかなって思ったんですが、逆に白熱球の柔らかい光のおかげで、雰囲気はすごくいいと思います。こうこうと明るい部屋じゃなくてお気に入りのカフェのような落ち着ける雰囲気を楽しんでほしいです。
お風呂はどうですか?使いにくくないですか?建築家とバスルームを計画する時に明るくて開放的なバスルームがいいっていうのは一致したけど、窓の大きさでかなり議論したんですよ。最初のプランは北面の大通り側に今よりももっと大きな、天井から床まである透明なガラス窓!さすがに幹線道路から丸見えは止めましたが、代わりにキッチンからは大きなガラスにしてバスルームが丸見えに(笑)。

Kさん:お風呂は窓があるので換気ができるし、自然光が入って明るいですね。大きなガラスのおかげでキッチンまで明るいですよ。
お風呂は2階にあるので1階と違い周囲に何もないし、泥棒が外壁に手をかけるところも無いので安心です。他のお部屋の方も換気で窓を常時開けて、風を取り入れている人が多いみたいです。

湯川:不動産屋さんにはインナーテラスを今より狭くして部屋をもっと広くしてほしいと言われたのですが、それでは普通の部屋になりそうだったので、あえてテラスを広くとり、そこにウッドデッキを敷き、内と外との境目を曖昧にして部屋の一部のようなテラスを作りました。目の錯覚じゃないですけど室内空間を広く感じてもらえると思います。そこで花を育てたり、お茶したり、読書したり。インナーテラスで工夫して楽しんでもらいたいな。もっと言えば、僕が想定していないような使い方や住み方をされていたら本当に感動します。

Kさん:このIHヒーターってすごく使い易いんですよ。チャーハンとか上手にできるか心配してたけど、ハイパワーも付いているから全然できるんですよ(笑)。あとお風呂も溜まると知らせてくれるし、とっても快適!

湯川:快適で良かったです!

Chapter4

いつか高齢者向けのおしゃれな物件作ってくださいよ!

– 将来住んでみたい物件のイメージはありますか?

Kさん:5年後はここみたいに階段のあるところは住めないかもって上司に話したら、「まだ早いよ、何言ってんだ。」って。でも実際は適度な段差とかって必要なんですよね。足腰を鍛える意味では何もないバリアフリーの物件に暮らすよりずっと元気でいられるのかも。

湯川:なるほど、たしかにそうかも。
僕は変態物件を作るように心掛けています。思い切った差別化という考え方なのですが、お客さんが他とは違う物件に住んでみたいって思った時に、変わった物件・面白い物件=湯川住み方研究所って結びついてくれれば。
あ、そうだ!変態物件なら楽しくて刺激的で脳も活性化されて元気でいられるかも(笑)。

Kさん:いつか高齢者向けの物件、作って下さいよ(笑)

湯川:おしゃれで、住むと元気になる物件なら是非作ってみたいですね。

 

便利なマチナカにポツンと取り残されていた三角形の空地。ここにトライアングルが誕生したことで理想の暮らしを手に入れたKさん。まさに住み手と作り手の想いが共鳴して二者ともハッピーになれる関係が生まれていました。
Kさん、素敵なお話を聞かせて頂きありがとうございました。

 

収録日 / 2015.5.23
取材・文 / 川井知子

湯川 一富

湯川住み方研究所代表

湯川 一富

2005年に不動産賃貸業を松山で開始。2011年 自らゼロから企画し、今まで松山に無かったものを創りたいという思いから「住み方マニア新築プロジェクト」をスタート。2013年1月「みつけよう、自分らしい住み方」をコンセプトに、新しい住み方を提案する湯川住み方研究所を設立。2013年5月~柳井町商店街で「家ではなく、まちに住む」をコンセプトに、まちづくりに奮闘中。